負担を我慢し続けるとどうなる?

慢性的な腰痛に悩む人も多い

介護士の仕事は足や腰に負担がかかる作業がたくさんあります。特に入浴介助や排泄介助、移乗介助などは利用者の体を支えながら行うため足や腰を痛めることも多く、腰痛や肩こり、ぎっくり腰などに悩まされる人も少なくありません。実際、厚生労働省の「業務上疾病発生状況等調査」によると、介護などの保健衛生業では仕事が原因のケガや病気のうち、85%が腰痛でした。数値だけを見ても腰痛の発生頻度が非常に高いことがわかります。
腰痛を発症する要因は上記にあるように足や腰に負担がかかる作業が多いのはもちろんですが、人手不足も大きく関係しています。高齢化が進み、要介護高齢者が増加している今、介護を担う人材も不足しています。中には寝たきりや重度の認知症を含めた40人の利用者を数人の介護士で担当している施設もあります。体力的な負担はもちろん、人手不足による精神的な不安やプレッシャーを感じながら仕事をしなければなりません。精神的な負担は脳機能にも影響を及ぼします。体に不調が起きやすくなるため血行不良などから肩こりや腰痛が悪化したり、慢性化したりします。
慢性化すると痛みが3ヶ月以上続きます。その状態を我慢して治療せず放置していると「ズキズキ」または「ジンジン」といった鈍く重い痛みが生じ、長期化してしまいます。日常生活でも痛みを繰り返したり、重苦しく感じたりするようになるでしょう。

慢性的な腰痛に悩む人も多い

腰痛を予防するには?

痛みを我慢してもさらに腰痛が悪化するだけです。痛みが酷い時は業務内容を調整してもらいましょう。人手不足の現場では「みんな大変なのに自分だけ業務量を減らしてもらうのは申し訳ない」と思うかもしれません。しかし、何も対策せず、無理に働き続けても腰痛はよくなりません。移乗介助など利用者の体を持ち上げる作業が減るだけでも負担をかなり軽減できます。重症化する前に職場に交渉してみてください。

腰痛を予防するには?

腰痛ベルトを活用しよう

腰を支える腰痛ベルトも腰の負担軽減に有効です。腰痛ベルトには筋肉や骨格の歪みを矯正したり、背骨を支えて動きを支えたりする効果があり、痛みやしびれを和らげることができます。ただし、長時間締めつけることで皮膚のかぶれや吐き気、筋肉痛を引き起こすことがあるので注意してください。無理のない範囲で使用するようにしましょう。
腰痛ベルトには様々な種類があるので、自分に合うものを選ぶことが大切です。以下に腰痛ベルトの選び方や商品例を記載しているサイトを紹介しているので参考にしてください。

腰痛ベルトを活用しよう

体力の衰えを感じている人へ